5年に一度のショパン国際コンクール。昨年2020年にはパンデミックの影響で行えず延期になっていたので、その後どうなるかと思っていましたが現在ワルシャワで無事に行われています。浜松コンが日本でこの秋に行われないことを考えると、今年ショパンコンクールが開催されているのは貴重なことです。今も第三次予選の真っ最中です。きっとピアノをやっている人はネットの中継やストリーミングで参加しているピアニストたちの熱い演奏を聴いている人もいることでしょう。私の周りにも「夜遅くまで聴いていて睡眠不足!」と言っている方々も多いので、やはりショパンコンクールは人気があるのでしょうね。
このように現地に行かなくても当たり前に世界のどこでも聴くこと(観ること)ができるようになったのは、たしか私も同行して辻井伸行君が参加した2005年からです。あれは画期的な試みでした。ワルシャワのフィルハーモニーホールで生の演奏を聴いたその日に、今日の演奏について世界の人たちと同時に語り合うことができたのですから。まだYoutubeではなかったと思いますが、ストリーミングで生中継されて、それによってポーランドのショパンコンクールがそれまで以上に一気に世界からの注目が集まったのを記憶しています。コンテスタントも審査員もある意味で大変な時代にもなったとも思いましたが、逆に世界へのアピール力が強くなったとも言えますね。
今回もショパンコンクールの公式サイトによれば、二次予選の動画の視聴者は一次予選の動画の視聴者から200万人も増えて現時点730万回ほど再生されているそうですが、その中の45%以上が日本の視聴者のようです。日本人は皆さん本当にショパンコンクールが好きなのですよね。そのことはもちろん知っていましたが、ネットで聴けるようになって逆に海外からのショパンコンクールへの興味関心も以前よりも強くなったのではないかと私は感じています。
そんな中で、今回のコンクールの第三次予選に残ったコンテスタントはポーランドの6名に続いて日本人が5名も残っていて、ピアノファンにとってはいつもにも増して目が離せない状況になっているのではないでしょうか。日本から参加した若きピアニストたちも、そして他の国から参加した世界のピアニストたちも皆さん本当に素晴らしい演奏を繰り広げています。書きたいことが山ほどありますので少しずつ書いていきたいと思っています。
ショパンコンクールの存在によってピアノの世界がもっと知られるようになることでしょうね。
動画はすべてアップされているにもかかわらず私もまだ聴いていない演奏が多いので、これから第三次予選~ファイナルと興味を持ってネット上で見守っていきたいと思っています。