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カプースチン演奏情報

私生活はカプースチン漬けであるにもかかわらず普段の生活で話題にすることはほとんどないので、ネット上では遠慮なくカプースチンを話してみたいと思います。(考えてみたらいつものことですね…。)

次のコンサートは5月19日の兵庫県立芸術文化センターでのオール・カプースチン。この時はカプースチンのOp.123(「ブルーボッサ・パラフレーズ」)によるジャズ・コラボがありますが、これが注目の新しい試みです。コラボの共演者もすごそうな方たちです。というか、凄腕そのものです。しかしその他にほとんど丸々リサイタル1回分のソロ・カプースチンプロがありますし、前半はトークも多いですから、お客さんにとっては盛りだくさんですが、演奏するほうとしては気が抜けません。(もっとも、気を抜くと1曲も弾けないですが…^_^;) 今までクラシックのソロ演奏家にとって一番大変な本番は「リサイタル」だと信じていた(「室内楽」「コンチェルト」などいろいろある中で)のですが、それ以上に大変なパターンってあるのですね(^_^.) 理由の一つとして、私にはジャズそのものを演奏したことはないので、ジャズを演奏する人たちとの共演がまったく新しい経験だということもあるのですが。

多面的な魅力を持つカプースチンですが、これをジャズ・コラボとして「ジャズ」の方向から光を当てることによって新しく浮かび上がってくるものがありそうです。彼の作品の中の何が「ジャズ的」であって何がそうでないのか、また彼のジャズ語法の用い方の独自性や他の作品における彼のクラシック的な魅力までが浮き彫りにされればこの試みは大いに意義がありそうです。こうした試みによって、例えば後半で弾くピアノソナタ第13番の第2・3楽章などはとてもクラシカルで、ドビュッシーやラヴェルの作品などと比べてもずっと古典的な雰囲気を持っていることが感じられることと思います。(ジャズの語法をあれだけ用いているにもかかわらず。)

ところで、私がオール・カプースチンを演奏する5/19には、偶然にもスペインのピアニストがカプースチンのピアノソナタ第14番(Op.120)を世界初演するようです。このピアニストは、確か5月の初めにピアノソナタ13番を弾くはずだったのです。昨年の秋頃、「私は来年5月にあなたのピアノソナタ13番を弾きますが、これは世界初演となりますか?」とカプースチン氏にお伺いを立てたらしいのです。カプースチンは、「Mr. Kawakamiが4月に東京で弾くそうですよ」と答えたのですが、その後なぜか彼のサイトからソナタ13番を弾くという情報が消えてしまいました。そしてその代わりに、いつの間にかソナタ14番を弾くとなっていました。どういった発想でこうなったのでしょうね。ちなみにそのピアニストのサイトです
→http://www.ludmilangelov.com/

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