昨日は第14回日本バッハコンクール全国大会の審査に行ってきました。

このコンクールの審査に参加するのはおそらく7年ぶりくらいでしょうか。
今回伺った会場は「よみうり大手町ホール」という場所で、自分にとっては初めてでしたが良いホールでした。この会場では審査員室は特に設置せず、広々とした上階ロビースペースを審査員で使わせていただくスタイルだったので逆に気持ちが良かったです。

昨日私たちが聴いたのは大学生・大学院生の部門で、おそらく参加者は音大生等が多いでしょうからレベルはけっこう高かったです。それはおそらくこのコンクールを受ける人たちが特にバッハをよく勉強していたせいなのかもしれません。バッハを上手く弾くことはいろんな意味で難しいと思うのですが、その方面に強いと思われるようなコンテスタント、あるいはきっとバッハが好きなのだろう、と思われる奏者が多かった気がします。難しいテクスチュアをよく理解したり、それを確実に暗譜したり、生演奏において集中力を発揮したり、多声部を弾き分けたり(これは弱い人が多かったかもしれない…)、それに加えて深い精神性が必要だったりなど、バッハの演奏には特に大事だと思われることも多いです。さすがに全国大会で演奏される人たちは、そのあたりをよく勉強している人が多いなと思いました。

昨日の審査員(5名):左から順に末永匡先生、野本由紀夫先生、金子淳先生、篠崎みどり先生、私です。
今週はまた毎日のように演奏の審査をする仕事ばかりやっている気がします。今日も明日も大学で演奏会形式のピアノデュオの試験。大学では先週末には高校一般入試、今週末は一般大学入試がまだ続きます。受験生は引きも切らず(きっと)やって来られる予定ですから、審査は終日になることも多いでしょう。まだ安心はできません…。